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Panasonic RF-H760 を修理する

フリー・マーケットで購入したPanasonic RF-H760はこれ↓
1990年11月発売モデル 今からおよそ28年前

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前のブログで書いた二個の内の一個です、壊れていました
症状は・・・・
・新品未使用電池を入れてもバッテリィ切れの表示が出る
・時計は動く
・ラヂヲは動作せず

この症状から推測すると・・・
①バッテリィ電圧値測定回路の故障
②単純に回路電圧が低下している

確率として②だと推測、根拠は接触不良、良く有る故障です
これだったら直せるかも知れない
早速開封しました↓

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うわぁ・・・きったねぇ↓

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基板半田面↓

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基板実装面↓

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このラヂヲの特徴ですがスピーカーと電池はリード線では無く
バネを使って接続しています、これはスピーカー↓

DSCN7116

これは電池↓

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たぶんこれだな、電池の為のバネの接触不良だろう
ならばカッターナイフでカリカリと錆をこそぎ落とせば良い
他にもスイッチ用のバネも有るので全ての錆を除去↓

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おー、直った!! 
・・・と喜んでいたのですが、現実はそうは行きません
聞いていると時々音が小さくなったり大きく成ったりするのです
で、指でコンコンと叩くと変化するのです
ふぁ・・・未だ接触不良かぁ・・・・(泣)
ここからが長かった、再度開封して調査する事二日、コンコン
コンコンとただひたすら突いては不良箇所を特定するのです

見つかりました、これです!!
半田クラックです

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拡大しましょう、判りますか?クラックが入っているのです
部品の足の周囲にほんの僅かですがクラックがグルリと囲んでいます↓

DSCN7143S

この部品はバーアンテナのコイルの端子です、詰まりインダクタンス
に対して直列に抵抗が入る訳です、時々音が小さくなったり大きく成ったりするのは
感度が低下したり戻ったりの現象だったのですね、AGCが働いてS/N比も変わります
早速追い半田しました↓

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拡大するとこう成ります↓

DSCN7144s

折角なので半田付けした部分をアルコールで清掃しハヤコートを塗布↓

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また、アルミパネルの裏側の汚れを掃除したので接着剤で貼り合わせます↓

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ところで、設計思想の話しですが、スピーカーと電池に対して
リード線を使わない事のメリットは容易に想像が付きますね
はいそうです生産性の向上の為のアイディアです、確かにそれは
認めます、が、量産品と単品モノの大きな違いがここに不良と
成って現れるということですよね、バネを使うと言うことで常に
基板は押され続ける訳です、従ってこのように湾曲して仕舞うのです↓

DSCN7150

この湾曲がそもそも最初に発覚した接触不良と成って現れたのです
永い年月を想定していたでしょうか? そんな事は無いでしょう
精々五年も持てばラヂヲなんか買い換えて呉れるだろうという
メーカー側の戦略が視えて来ますね
・・・という訳で800円で二個のラヂヲは両方共完動品へと命を
吹き返して今も元気に鳴っています↓







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